おかやまDMネット(岡山県糖尿病対策専門会議)

糖尿病県民公開講座の質問タイムで回答できなかった質問をご紹介いたします!

11月15日に開催した「糖尿病県民公開講座」の質問タイムで四方賢一先生(岡山大学病院新医療研究開発センター/糖尿病センター 副センター長)に寄せられた質問で、時間オーバーのために回答することができなかった質問をご紹介するとともに、以下の通り、四方先生より回答いたします。

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<質問1>
「リハビリテーション栄養」という言葉を聞くことがあります。
私はサルコペニアの状態+糖尿病をかかえているのですが、たんぱく質(BCAA?)と糖分などが配合していある飲料を摂りながら運動をしても良いのでしょうか?
私のHbA1cは6.8~7.1%です。

<四方先生からの回答>
特に高齢の方の身体機能と活動量を維持するためには、適切な栄養管理のもとにリハビリや運動療法を行っていくことは重要です。筋肉量の維持のためには、レジスタンス運動→有酸素運動の順で行うことや運動後のアミノ酸補給が有効であるとされていますが、ご指摘のように市販されているアミノ酸補給のサプリメントの中には、糖質が含まれており血糖に影響するものもあります。一方で、ほとんど糖質が含まれていないものも販売されています。どれを選択するかは運動強度とも関連しますので、一概に糖質入りのアミノ酸サプリメントがすべて不可というわけではありません。どのような運動をどれくらいの時間行うかなどを主治医の先生や管理栄養士、リハビリの先生と相談して、ご自分に適したサプリメントを見つけてください。

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<質問2>
ペンでインスリン注射をしている1型糖尿病患者です。
トレシーバとアピドラを使っています。1型糖尿病の患者会ではポンプの人が大変多いですが、今は日本語のポンプもあり、周りの人もそれに変える人が多いです。私はずっとペンの注射で治療できますか?
ポンプは使い方も難しいようなので、私には無理なような気がします。

<四方先生からの回答>
ご指摘のようにインスリンポンプは日本語表示の器械も登場し、以前よりもずいぶんと使いやすくなりました。インスリンポンプの長所は「注射回数を大幅に減らせること(3日に一度のセット交換)」「安定したインスリン補充」「いつでも、どこでもインスリンを注入できること」など数多くありますが、一方で、「チューブ閉塞の恐れ」「ポンプを身に着けている拘束感」「コスト」などの短所もあり、ペン型注射とインスリンポンプのどちらがご自分に合うかは、患者さんによって異なります。もちろん、今のまま慣れたペン型注射を継続するのも選択肢のひとつです。インスリンポンプにご興味がある場合は、一度、主治医の先生と相談してみてください。

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