おかやまDMネット(岡山県糖尿病対策専門会議)

新規の超速効型インスリン製剤である「ルムジェブ注」(インスリンリスプロ)が国内で製造販売承認を取得しました

 「インスリン療法が適応となる糖尿病」を適応症とする、新規の超速効型インスリン製剤である「ルムジェブ注」が「ミリオペン」「ミリオペンHD」「カート」「バイアル100単位/mL」の4形態で2020年3月25日に国内における製造販売承認を取得しました。

 ルムジェブ®注は、既存製品である超速効型インスリン製剤のヒューマログ®注(インスリンリスプロ)の有効成分に添加剤を加えることで皮下からの吸収を速め、日本人1型糖尿病患者においてヒューマログ®注に比べて最高濃度の50%に達する時間を13分、曝露持続時間を88分短縮し、健 康な人のインスリン分泌により近いインスリン動態を再現しています。

 本製剤は主に2つの国際第Ⅲ相臨床試験(PRONTO-T1D試験およびPRONTO-T2D試験)の成績に基づき承認されました。両試験ともにインスリングラルギンまたはインスリンデグルデクとの併用下における 26 週時点のHbA1c値について比較し、ルムジェブ®注のヒューマログ®注に対する非劣性が確認されました。食後血糖値の上昇の低減については、食事負荷試験の食後1時間および2時間ともにヒューマログ®注に対して優越性が示されました。

  現在、類似の超速効型インスリン製剤としてフィアスプ注が国内で発売されており、ルムジェブ注の登場により超速効型インスリン製剤の使用方法に関して選択肢が広がる可能性があります。

 なお、現時点では薬価収載時期は未定です。
(情報元:日本イーライリリー株式会社プレスリリース(2020.3.25))

 

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